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GANTZ リミックス版 第6巻 発売記念

[GANTZ](ガンツ)かっぺ星人編(恐竜編)
黒人男性4人組の英語セリフ(翻訳・和訳)

2013/07/05 2013/07/09

目次 (+4人組の基本情報)

第12巻
  1. 第131話 0131 すれ違い
  2. 第132話 0132 対峙
  3. 第133話 0133 ハイヌーン
  4. 第134話 0134 ぎりちょん
  1. 第135話 0135 新ルール
  2. 第136話 0136 ジュラシック
  3. 第137話 0137 弱肉強食
  4. 第138話 0138 カンサイ
  5. 第139話 0139 剣
  6. 第140話 0140 両断
  7. 第141話 0141 捕食
  8. 第142話 0142 スーパーマン
GANTZ 12巻
 ▲紙の本
 ▼電子版
第13巻
  1. 第143話 0143 父の背中
  2. 第144話 0144 咆哮
  3. 第145話 0145 共食い
  4. 第146話 0146 生きる力
  5. 第147話 0147 迷コンビ
  6. 第148話 0148 落車
  7. 第149話 0149 鼓舞
  8. 第150話 0150 リーダー
  9. 第151話 0151 同時多殺
  10. 第152話 0152 回避不可能
  11. 第153話 0153 囮
  12. 第154話 0154 情
GANTZ 13巻
 ▲紙の本
 ▼電子版
第14巻
  1. 第155話 0155 恐竜大行進
  2. 第156話 0156 不意打ち
  3. 第157話 0157 百眼
  4. 第158話 0158 黒服
  5. 第159話 0159 邂逅
  6. 第160話 0160 唯一人
  7. 第161話 0161 再会
  1. 第162話 0162 昼行灯
  2. 第163話 0163 セミナー
  3. 第164話 0164 渋谷で5時
  4. 第165話 0165 旋風
  5. 第166話 0166 歯
GANTZ 14巻
 ▲紙の本
 ▼電子版

4人組の
基本情報
 当ページで取り扱う黒人男性4人組の氏名その他の素性は作中では一切明らかにされていませんが、『GANTZ/MANUAL』(ガンツ/マニュアル)P.149 にて簡単な情報を確認することができます。
 4人は「新宿歌舞伎町の、怪しげな黒人クラブ」で働く仕事仲間であり、氏名は以下のとおりです。
 なお、国籍の記載は無いものの、作中のセリフからは恐らくアメリカ人だと推測されます。
GANTZ/MANUAL (ヤングジャンプコミックス) [コミック] 氏名(最初のセリフを発した順に記載) 見た目の特徴(下線は特に区別しやすいもの)
A ボブ・モリス ニット帽サングラス、ほおひげ、あごひげ
B ネイサン・リッチ バンダナ、ラウンドひげ
C ショーン・ルイス 短髪、口ひげ(鼻ひげ)、あごひげ
D マイケル・コムズ スキンヘッド、口ひげ(鼻ひげ)

0135話 新ルール

YJ掲載号:2003年(平成15年)No.47 (通巻1173号)
YJ発売日:2003年10月23日(木)
対象 原文 和訳 備考
07P目2コマ目
 - 黒人男性A
( ボブ・モリス )
 The doors
 won't open!
 God dammit!
 どのドアも
 開けらんねーぞ!
 チクショウ!

The doors

 複数形なので「どのドアも」と意訳しました。このコマに描かれたドアが開いた状態であることと矛盾するようですが、「外へと通じる戸がどれも」という趣旨としてご理解ください。

 ちなみに、玄関ドアのみならずベランダに出られるガラス戸も含めれば、複数形であること自体は一応おかしくはないと思われます。

dammit

 = damn it

 - 黒人男性B
( ネイサン・リッチ )
 Fuck, man!
 Where the hell
 are we?
 クソ、なんだよ!
 俺ら 一体どこに
 いんだよッ?

 

 - 黒人男性C
( ショーン・ルイス )
 We're totally
 locked in
 this bitch!
 このフザけた部屋に
 カンペキ閉じ込め
 られたみてーだな!

bitch

 本来は「雌犬」という意味です。女性に対する侮蔑的な俗語(スラング)としての用法(「クソ女」「あばずれ」等)が特に有名かと思いますが、より広く「嫌なもの」を意味することもあります。

 このセリフの文脈では、彼らのいる「部屋」を指すことになります。

07P目3コマ目
 - 黒人男性B
 My celly won't
 even work.
 ケータイの電源すら
 入んねーし。

celly

 = cell-phone

 = cellular phone

 = 携帯電話

2013/07/09 改訂

 「通じねー」という和訳では電源自体は入るとも受け取れてしまうため、これを改訂しました。ガンツ部屋ではケータイの電源自体が入らない設定です(0002話12P目2コマ目参照)。

↑2013/07/09
 ケータイも 全然
 通じねーし。
 - 黒人男性C  Shit!
 What's the deal
 with this country,
 man?
 マジか!
 一体どーなッて
 やがんだよ、
 この国は?

Shit!

 一般的な訳は「クソ!」ですが、同一コマ内でセリフが噛み合うようにしてみました。

07P目4コマ目
 - 黒人男性C
 What's up
 with this dude?
 このガキは
 どーしたんだ?

dude

 = やつ、野郎、人

 → 『GANTZ/MANUAL』の記載によれば、この黒人男性Cを含む4人組はいずれも一応、社会人です。

 特に、バーテンダーをしている者もこの中にはおり(黒人男性D)、そのような者が未成年ということは普通は考えにくいため(「怪しげな」クラブに「普通」という考えは通用しないかも知れませんが)、4人がほぼ同い年同士だという前提に立つならば、黒人男性Cも成人年齢(ここでは日本を基準にして二十歳と言っておきます)は優に超えているか、少なくともそれに近い年齢だと思われます。

 つまり、高1の玄野よりはだいぶ年上である可能性が高いので、その目線からのありがちなセリフとして「ガキ」と意訳しました。

 後々、玄野の活躍ぶりを見て明らかに態度が変わっていることから、その対比を更に明確なものにするという狙いも込めています。

 というのも、終盤で玄野に最も熱い賞賛の声を掛けたのは他でもない、このコマでは玄野を足蹴にしていた、この黒人男性Cだったりするからです(笑)。


0137話 弱肉強食

YJ掲載号:2003年(平成15年)No.49 (通巻1175号)
YJ発売日:2003年11月6日(木)
対象 原文 和訳 備考
13P目6コマ目
 - 黒人男性D
( マイケル・コムズ )
 Shit, Japan!
 What kinda
 place is this?
 くそッ、日本め!
 なんて国(トコ)だよ
 ここはよォッ?

kinda

 = kind of

 和訳を2パターン用意してみました。

 1つ目の訳は、1文目からの流れを踏まえ、2文目は「現在いる場所がどこなのか(何の施設なのか)」という文字どおりの疑問(これが2つ目の訳となります)としてではなく、「日本という国がこうも奇妙でイカれた場所だったのか」という風な、不条理な現象に対する不安と不満を漏らすニュアンスとして解釈しています。

 その解釈を反映させる工夫として、「place」は単に「場所」と直訳するのではなく、「国」という漢字に「トコ」(所)というルビを振る、変則的な形にしてみました。

 くそッ、日本め!
 なんなんだよ
 この場所はよォッ?
 - 黒人男性B  I'm going
 bananas!
 アタマが 変に
 なりそーだぜ!

I'm going bananas!

 「go bananas」は俗語で「頭がおかしくなる、気が狂う」という意味です。

 大好物のバナナを目の前に出されたサルが興奮して騒いだりする様子から生まれた表現らしいです(笑)

 - 黒人男性C  Damn,
 it's safer
 in America
 than it is here.
 なんだよッ、
 これだったら
 アメリカの方が
 まだ安全だったぜッ。

 直訳だと単に「チクショウ、アメリカの方が ここより安全だぜ。」です。

 それまで彼自身も抱いていたであろう「日本は(アメリカよりも)安全な国である」との世間一般的な認識が前提にあるセリフだと想像されますので、その認識が裏切られた、というニュアンスで意訳しました。

 なお、このセリフから、彼がアメリカ人であるらしいことが分かります。彼の仲間である他の3人も同様ではないかと推測されます。

 - 黒人男性A  I wanna go
 HOME, man!
 FUCK!
 家(ウチ)
 帰りてえよ、もう!
 くっそ!

wanna

 = want to


0141話 捕食

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.2 (通巻1180号)
YJ発売日:2003年12月11日(木)
対象 原文 和訳 備考
12P目
 - 黒人男性D
 Dinosaur?  これ恐竜か?

 直訳:「恐竜?」


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0142話 スーパーマン

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.3 (通巻1181号)
YJ発売日:2003年12月18日(木)
対象 原文 和訳 備考
02P目2コマ目
 - 黒人男性DまたはA
 Oh,my
 God!!
 おい、マジ
 かよ!!

 一般的な訳:「何てこった!!」

 - 黒人男性DまたはA  Fuck!  クソ!

 

 - 黒人男性DまたはA  Jesus!  どーするッ!

 一般的な訳:「クソ!」

 単調になるのを避けるべく、場面に合わせつつ適当に変化を付けてみました。

04P目1,3,4,5コマ目
 - 黒人男性 ( 不特定 )
あるいは坂田?
 Fuck  クソッタレめッ

 コマ割りと吹き出しの位置関係からして、ひょっとしたらですが、坂田が叫んだ可能性も考えられます。

 英語とはいえ、この程度の悪態であれば日本人でも覚えてしまっている人が多いでしょうから、つい口に出ることがあっても不思議ではないかも知れません。


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0143話 父の背中

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.4・5 (通巻1182号)
YJ発売日:2003年12月25日(木)
対象 原文 和訳 備考
14P目1コマ目
 - 黒人男性 ( 不特定 )
 The
 last
 one!
 最後の
 一匹
 だぞッ!

 

 - 黒人男性 ( 不特定 )  Beat
 it,
 boy!
 ぶっ倒して
 くれよ、
 さァ!

Beat it

 一応、俗語としては、この2語で「逃げろ」「どっか行け」といった意味もあったりはします。

 しかし、恐竜を最後の一匹にまで減らして追い詰めた上、周囲の者も皆「あと一匹」等と叫んでいるような時に一人だけ「(その一匹から)逃げろ」などと言うのは、セリフとして明らかに状況と合いません。

 つまり、この場面では、「それ(恐竜)を」(it)「倒せ」(Beat)という、基本どおりの意味に訳されるべきことになります。

18P目1コマ目
 - 黒人男性C
 He did
 it!
 やってくれた
 ぜッ!

 

18P目2コマ目
 - 黒人男性A
 Wooo
 -oo!!
 うッひょ
 ーー!!

 

 - 黒人男性D  Great!
 Amazing!
 すげェ!
 驚いたぜッ!

 

 - 黒人男性C  He's
 got'em
 all!
 みんな
 片付けちまい
 やがった!!

 


0145話 共食い

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.8 (通巻1184号)
YJ発売日:2004年1月22日(木)
対象 原文 和訳 備考
17P目1コマ目
 - 黒人男性C(またはA
 Watch out!
 Get away!
 アブねーぞッ!
 逃げろッ!

Watch out!

 一般的な訳:「気をつけろ!」


0146話 生きる力

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.9 (通巻1185号)
YJ発売日:2004年1月29日(木)
対象 原文 和訳 備考
02P目1コマ目
 - 黒人男性A
 Oh,
 my god!
 うォッ、
 ヤベェエエ!

 一般的な訳:「何てこった!」

08P目2コマ目
 - 黒人男性C
 ESP!!
 ESP!!
 超能力ッ!!
 超能力 使えよッ!!

ESP(イー・エス・ピー)

 = 「Extra-sensory Perception」の省略形

 = 超感覚的知覚

 → この場面では要するに「超能力」の意

 一応、厳密な話をすれば、いわゆる「超能力」は

(1) ESP(Extra-sensory Perception、エクストラセンサリー・パーセプションの略)と
(2) PK(Psychokinesis、サイコキネシスの略)≒ TK(Telekinesis、テレキネシスの略)

に大別されるのが一般です(超心理学における分類)。

 (1) は「超感覚的知覚」、すなわち、通常の感覚器による知覚を超えた知覚能力のことです。これには主に、テレパシー、予知、透視などの種類がありますが、いずれも物体に物理的作用を及ぼす能力ではない点で、後述(2)とは性質が大きく異なると言えます。

 (2) はいわゆる「念力」(念動力、観念動力)、すなわち、意思の力だけで物体を動かす能力のことです。

 上の分類の仕方を前提にすると、坂田と桜井が恐竜の心臓(急所)の位置を探るために使用した能力は、作中でもまさに「透視(スキャン)」と呼称されているとおり、(1) に分類されるものです。他方、手も触れずに恐竜の心臓を潰して破壊した能力は、(2) に分類されます。

 こうして見ると、「恐竜を倒す」ためには、厳密な意味における「ESP」だけでは足りないことに気付くかと思います。黒人男性Cが坂田らの超能力に期待したのは明らかに「恐竜を倒してくれること」であった以上、それを促す言葉として「ESP!!」と叫んだのは、厳密には的外れだったことになるわけです。差し当たり上の分類に従って的確な叫び声(笑)に置き換えるとしたら、「PK!!」とか「TK!!」とかいう感じになるでしょうか(ただ、これだと他の略語との区別が付きにくいかも知れませんが)。

 もちろん、このコマの黒人男性が(1)(2)を包含する単に「超能力」という大雑把な意味合いで「ESP!!」と叫んだのだと汲み取ることは難しくありません。特に日本では「超能力者」を意味する「エスパー」(esper。これはまさに上述の「ESP」に接尾辞「-er」を付加したもの)という言葉が非常によく浸透していますから、日本人である我々の感覚からすれば、「ESP」という3文字は「超能力」を連想させるのに最も相応しい略語だと言えるのかも知れません。また一般的には、「超能力の学術的分類といった詳しい知識は持たないがゆえに厳密な用語の意味を取り違えているセリフ」のほうが、描写としてはむしろ自然だとも言えそうです。

 もっとも、自然な描写ということを考え出すと、英語圏の人々にとって、いわゆる「超能力」を指す汎用的な用語として「ESP」が果たして一般的なのか?という疑問は残るところです。

 この点に関し、英語圏の超心理学者などは、(1)(2)を包含する広い概念を表すために「psi」(サイ)という学術用語を用いているようです。また、個人的な印象としては、SF作品等の中で超能力について言及されるとき、「超能力者」は「psychic」(サイキック)、「超能力」は「psychic powers」(サイキック・パワー。なおこの場合、備えている超能力の種類数が複数であるか否かに関わらず英語では常に powers と複数形で書くのが恐らく一般的です)といった呼び方がされている例が最も多いような気がしています。それに比べると、(念力系も使えるタイプの)「超能力者」の意味として「esper」(エスパー)という用語が現れる頻度は、ずっと少なめである印象です。

 日本製の漫画、TVアニメ、ゲーム等となると上記とは逆の様相を呈しているため、これらが広く海外に普及したことでひょっとしたら多少は状況が変化しつつあるかも分かりませんが、現時点では依然(第146話掲載当時はなおさら)、「psychic powers」(サイキック・パワー)という呼び方のほうが「ESP」よりは一般的である(あった)ように思います。

 結論として、アメリカ人のセリフとして自然だと言えるのは、どちらかというと「ESP!!」よりは「Psychic powers!!」(または、より明確に「Use your psychic powers!!」)のほうだったのかなという気がしました。

 ただ、先ほども触れたとおり、「ESP」のほうが日本人読者にとって分かりやすいということは恐らく言えると思いますので、そのことを優先したセリフなのだとすれば、これ以上ないほど短い「ESP!!」という形にしたことも含め、正しい選択の一つだったようにも思いました。このコマでは坂田も「ESP!!」の意味を理解したかのように「なんでも俺らに頼んな!!」と怒鳴り返していることからして、たとえ英語をほとんど知らない読者が見たとしても最低限この絡みの一幕だけはスムーズに理解できるようにとの配慮があったようにも感じられました。

 なお、用語が一般的かどうかという問題を措くとすると、1981年に公開されたカナダ映画『スキャナーズ』(原題:Scanners)の存在は無視できないところです。この映画では、本来ならばESPの一種であるテレパシーの延長にすぎないとも思えるような能力で、人間の頭部を破裂までさせてしまうという、冒頭でご紹介した(1)(2)の分け方にはスッキリと当てはまらない、やや特殊な超能力表現が行われています。そして、この映画が実は、坂田、桜井の超能力描写にも大きな影響を与えたと思われる作品の1つだったりするのです(影響が顕著に感じられる例として、第110話で坂田が桜井の心臓の鼓動を速めてみせるシーンなど。その他、セリフの中では「透視」と漢字で書いて「スキャン」という特徴的な読み方をさせている点も挙げられるでしょうか。ちなみに、超能力使用時の負荷によって出る鼻血も『スキャナーズ』からかと思いきや、そちらは1984年公開のアメリカ映画『炎の少女チャーリー』(原題:Firestarter)が元ネタである旨が、『GANTZなSF映画論』P.125で語られています)。そういった点も踏まえると、『GANTZ』世界の超能力にとっては「ESP!!」というセリフがちょうど似つかわしかった(?)という見方もできるのかも知れません。

超能力 英語圏では「psi」「psychic powers」という呼び方が一般的(?)
  ESP → 心臓を透視できる ← 厳密には、こっちをお願いしたところで恐竜は倒せない
  PK ≒ TK → 心臓を破壊できる ← こっちをお願いしないと

13P目3コマ目
 - 黒人男性A,C,Dの誰か
 Shit!
 Oh, my god!
 くそッ!
 こりゃ、ダメだ!

 一般的な訳:「クソ!何てこった!」


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0148話 落車

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.12 (通巻1188号)
YJ発売日:2004年2月19日(木)
対象 原文 和訳 備考
18P目1コマ目
 - 黒人男性A,B,Cの誰か
 Run away,
 boy!
 逃げろって、
 オイ!

 


0149話 鼓舞

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.13 (通巻1189号)
YJ発売日:2004年2月26日(木)
対象 原文 和訳 備考
02P目1コマ目
 - 黒人男性
 Run boy,
 run!
 逃げろよ オイ、
 逃げろッ!

 

02P目2コマ目
 - 黒人男性
 Runabout trying
 to escape!

 ↓正しくは間を空けます

 Run about trying
 to escape!
 走り回って なんとか
 逃げ切れよォッ!

RunaboutRun about

 「runabout」は確かに「小型自動車」などを意味する名詞として存在し、これだけ見れば、ガンツバイク(及びそれに乗った鈴木良一)を指していると解釈することも、一見できそうではあります。

 しかし、文全体として見ると、「trying」という現在分詞の前にbe動詞が置かれておらず「Runabout」を修飾する形になっているため、その直訳は「逃げようとしているバイク!」となり、意味不明なセリフとなってしまいます。

 他方、(be動詞が抜けているという文法面には目をつぶった上で)これを現在進行形の文と見て「バイク(に乗ってる奴)が逃げようとしてるぞ!」などという風に訳してみたとしても、やはり意味不明なセリフとなってしまいます(本当に無理やり解釈するとしたらですが、「あのバイクで逃げようとしてる奴を見ろ!それにタイミングよく飛び乗って一緒に逃げるんだ!」という趣旨の助言ということになるでしょうか?)。

 結局のところ、「走り回る」を意味する句動詞である「run about」の間の空白スペースが抜けた、単なる綴りミスであろうと判断し、それに従った和訳としました。

03P目6コマ目
 - 黒人男性CまたはA(いずれも玄野に呼びかけてる風)
 Flee!
 Why don't you
 run?
 逃げろってば!
 アンタ なんで逃げねー
 んだよッ?

flee

 = 逃げる

 - もう一方の黒人男性CまたはA(後ろに見えるBという可能性も)  Even if escapes,
 T.Rex will
 catch up him
 immediately!

 ↓文法的に正しくは

 Even if he escapes,
 T.Rex will
 catch up with him
 immediately!
 逃げろッつッてもよ、
 T・レックスにゃ
 一瞬で追いつかれ
 ちまうだろ!

T.Rex

 = Tyrannosaurus Rex

 = ティラノサウルス・レックス

 俗語表現としてわざとそうしてあるのかも知れませんが、文法的に見ると必要な単語が色々と抜け落ちています。

 冒頭部分の直訳:「たとえ彼が逃げたとしても、~」


0150話 リーダー

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.14 (通巻1190号)
YJ発売日:2004年3月4日(木)
対象 原文 和訳 備考
06P目1コマ目
 - 黒人男性A(またはC
 Boo-yeah!  やったな!

 

 - 黒人男性C(またはA  Amazing!  タマげたぜ!

 

06P目3コマ目
 - 黒人男性C(またはA
 You are da
 bomb!
 大したヤツだよ
 アンタ!

da

 = the

08P目1コマ目
 - 黒人男性A(?)
 Awesome!
 You're shit man!
 すげーな!
 アンタ 最高だぜ!

 

 - 黒人男性C(?)  Great!  すげーぞ!

 

 - 黒人男性B(?)  Attaboy!  よくやったな!

Attaboy!

 = 「いいぞ」「よくやった」という意味の俗語です。


0151話 同時多殺

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.15 (通巻1191号)
YJ発売日:2004年3月11日(木)
対象 原文 和訳 備考
02-03P見開き1コマ目(右頁)
 - 黒人男性
 Damn!  クソ!

 

 - 黒人男性  God
 dammit!
 ちっく
 しょうッ!

dammit

 = damn it

02P目2コマ目
 - 黒人男性
 ESP
 ESP!!
 超能力だッ
 超能力 使えッ!!

ESP(イー・エス・ピー)

 → 前述

07P目1コマ目
 - 黒人男性
 What is he doing?
 He is nuts!
 何やってんだ アイツ?
 イカれてっぞ!

nuts

 = 狂気の、正気でない

09P目1コマ目
 - 黒人男性C
 Here they
 come!
 Help me!
 ヤツらが 来や
 がった!
 守ってくれよ!

Help me!

 一般的な訳:「助けてくれ!」


0152話 回避不可能

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.16 (通巻1192号)
YJ発売日:2004年3月18日(木)
対象 原文 和訳 備考
02-03P見開き1コマ目(右頁)
 - 黒人男性C
 Hooray!
 You're dope!
 やったァ!
 アンタ 超イカすわ!

You

 = あなた、あなたたち

 相手が一人でも複数でも使える単語であり、この場面で活躍したのも厳密には玄野だけではないため、その全員を褒めたと解釈することも一応できます。

 ただ、複数人に向けて言うときは曖昧さを避けるため、単に「You」ではなく「You guys」という表現が使われることが多いので、このコマのセリフは玄野一人に向けて言ったものと解釈しています。

 リーダーシップを発揮し、大方の恐竜を片付けたのは玄野である点から考えても、妥当だと思われます。

 - 黒人男性C  Unbelievable!  信じらんねーぜ!

 

05P目1コマ目
 - 黒人男性C
 You are all that.
 Our leader!
 あんた サイコーだなッ。
 リーダーさんよ!

all that

 = 俗語としては「最高」「イカしてる」といった意味になります。

 また和訳を2パターン用意してみました。

 1つ目の訳のほうがおそらく元々のニュアンスに近いと思います。

 2つ目の訳は、少しアレンジを入れています。この黒人男性が玄野のことを初めて「リーダー」と呼んだため、そう認めたことをハッキリ伝えている形のセリフにしてみました。誰かを「リーダーと認め、そう呼ぶこと」は、その相手を「最高だと評価している証」と捉えることもできますので、元々のニュアンスも兼ね備えた訳になっているかと思います。

 ちなみにこの黒人男性、0135話07P目4コマ目においては、気を失い床に倒れていた玄野を足で蹴っ飛ばしていた人物です(笑)。

 アンタしか いねーなッ。
 俺らのリーダーは!
09P目2コマ目
 - 黒人男性C
 Ouch! How solid
 his body is!
 痛ッてェ! なんて硬い
 体してやがる!

 

 I broke
 my fist.
 拳が折れ
 ちまったッ。

 

 - 黒人男性B  Screw you.  ザケやがってッ。

Screw you.

 = 「バカ野郎」「くたばれ」といった感じの罵倒表現です。

09P目3コマ目
 - 黒人男性C
 No  ヤメ

 


0154話 情

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.18 (通巻1194号)
YJ発売日:2004年4月1日(木)
対象 原文 和訳 備考
18P目1コマ目
 - 黒人男性C
 Hey you!  なぁ アンタ!

you

 = あなた、あなたたち

 前述のとおり、複数人に向けて言うときは「you guys」となる例が多いので、このコマのセリフは和泉一人に向けて言ったものと解釈しておきました。

 鈴木ではなく和泉に向けたと解釈した理由としては、(1) ガンツバイクの後部座席に座っている和泉のほうが、このセリフを言った時の黒人男性Cと顔が向かい合う体勢になっている点、および、(2) 黒人男性Cは、この少し前(12P目3コマ目)に和泉が「かっぺ星人」を一刀両断にする場面を目撃しているため、彼の頼りがいある強さをよく認識しているハズであるという点、が挙げられます。

 Help him,
 please.
 あの人を助けてくれッ、
 頼むよッ。

 


0158話 黒服

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.24 (通巻1199号)
YJ発売日:2004年5月13日(木)
対象 原文 和訳 備考
07P目5コマ目
 - 黒人男性B
 Way to
 go!
 よくやった
 なー!

way to go

 = 「よくやった、でかした」という意味の話し言葉。

12P目4コマ目
 - 黒人男性C
 Hey!
 We're outta here.
 Great!
 おい!
 ここを出られるぞッ。
 やッたぜ!

outta

 = out of

18P目4コマ目
 - 黒人男性B
 Ouch!  痛ッ!

 


0159話 邂逅

YJ掲載号:2004年(平成16年)No.25 (通巻1200号)
YJ発売日:2004年5月20日(木)
対象 原文 和訳 備考
01P目1コマ目
 - 黒人男性B
 Ouch!  痛ッ!

 

02-03P見開き(右頁)
 - 黒人男性D
 What happen?
 No!

 ↓文法的に正しくは

 What happened?
 No!

※ただし俗語表現としてはed抜きもあり得るよう
 何が起こっ?
 う

happenhappened

 本来は過去形にするのが「文法的には」正しいところです。

 ただ、俗語表現としては、末尾の -ed を落として「What happen?」という言い方がなされることはままあるようです。「リアルな描写」という意味ではこれで正しいとする見方もできるかも知れません。

 いずれにしても、銃弾を背中に受けた瞬間のセリフですので、途中まで言い掛けて途切れた感じにしてみました。


カタストロフィ編の外国語セリフ(翻訳・和訳)

(未読の方はネタバレにご注意ください)

  1. 第334話 玄野計、関根誠人の英会話
  2. 第340話 西丈一郎の英会話
  3. 第368話 海外チームの英語
  4. 第369話 真理の部屋での外国語
  5. 第370話 真理の部屋での外国語
  6. 第372話 武田彪馬の英会話
  7. 第373話 海外チームの外国語
  8. 第374話 海外チームの英語
  9. 第375話 アメリカチーム、武田彪馬の英語
  10. 第376話 アメリカチームの英語
  11. 第377話 各国一般人の外国語
  12. 第378話 TVレポーターの英語
  13. 第382話 加藤勝の英会話
  14. 第383話 海外チーム等の外国語